私と沼津東高校:與五澤克行(高29回)

 東京香陵同窓会に参加すると、まだまだ若い方だと感じてしまうが、私も卒業後48年が経とうとしている。東高といえば香陵祭だが、忘れられない思い出が二つある。一つは体育祭祭典委員長をやったことである。慣例で委員長は運動部員がやっていたが、当時化学部所属であった私が周囲からの推薦もあり委員長を任されることになった。もう一つは卒業後5~6年経った時、香陵祭の記念講演で登壇したことである。記念講演は著名な方が行うものであったが、その年は若手にやってもらおうということになり、霞が関の官僚であった松脇さん(高27回)、現在東京科学大(旧東京医科歯科大)の教授である森尾さん(高29回)と私の3名が行った、何を話したのか全ては覚えていないが、社会人はお金をもらう側なので自分の仕事のことで分かりませんは許されないが、学生は払う側なので、勉強をやるやらないは自分次第である。結果は自分に返ってくるので、これから大学受験を迎える皆さんは心して勉強すべきある。このような話をしたと記憶している。
 自分の人生を振り返ると東高の諸先輩との関わりが多々あった。一番近い先輩は父(高1回)である。父は東高で20年近く化学の教師をしていたので知っている同窓生も多いと思う。中学生の頃、その父から同級生の話をよく聞いた。ペンクラブ会長だった大岡さん、三共の高藤さん、ソニーの大賀さん、静岡県医師会長を務めた岡田さん、アサヒビールの佐野さん等、凄い名前の人たちだ。今あげた人たちは既に全員が鬼籍に入られていることは寂しい限りである。当時明治大学の教授であった大岡さんとは大学受験の2か月程前電話で話す機会があり、今の時期は合格することだけを考えて勉強しなさいとアドバイスを受けた。そのころ不安や期待など心が揺れていたが、勉強に集中する覚悟を決め、無事現役合格することが出来た。進学した大学は薬学部製薬化学科であり、化学の教師であった父の影響大であることは間違いない。就職先は縁あって高藤さんのいる三共である。既に取締役であった高藤さんは雲の上の存在で滅多に会うことはなかったが、父と会う時はよく私の話をしてくれたと父から聞いた。
 会社人生の中で最も接点があったのは、東京香陵同窓会元会長の池上さん(高10回)である。私が課長だった時の直属の部長であり、その後本部長、そして社長になられた。社長として学会でアメリカのダラスに行くことになった時に同行者に私が指名され、子会社のあったサンディエゴ、ニュージャージーも加え、北アメリカ大陸を二人で横断したことは懐かしい思い出である。池上さんとは年2回ほど飲みに行っているが、昔と何ら変わらず元気でいらっしゃることが嬉しい。
 このように東高との関係が続き、現在東京香陵同窓会で副幹事長をやっていることも東高との切れない縁なのかもしれない。

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